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おんでニャさいと

へき地の小規模校は、小規模校としての非常に良い面があるので、それを活かしていきたい(三戸町立杉沢小中学校 校長先生インタビュー)

大瀬 勝彦
三戸町立杉沢小中学校 / 校長

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プロフィール

青森県弘前市出身の大瀬先生。初めて学校におじゃました時には除雪機を使って、生徒さんがミニスキーで遊ぶための雪の坂を作っていました。さすが雪の多い津軽のご出身。インタビューが終わった後には、りんごの流通に関する興味深いお話しを聞くこともできました。

過去には岩木山のふもとの小規模校で複式学級の担任をしていたり、ジャカルタ(インドネシア)の日本人学校に赴任していたりと多様な価値観、環境の中で教員生活を送っていらしたとのこと。何を聞いても、こちらの期待をヒョイッと超えるお答えをいただけるので、いつまでもお話ししたい思いにかられました。

敬老会で会ったおばあちゃんの「運動会に行きたかったけど、田植えと重なって行けなかった。残念だった。」という言葉に、次の年は運動会の日程をずらした!というエピソードは印象的。

大鰐町立大鰐中学校から杉沢小中学校に赴任して今年が3年目。

非常に細かいところまで面倒がみれます

杉沢小学校の児童生徒数と教職員数を教えて下さい。

大瀬:小学校が9名、中学校が6名 計15名です。教職員はそれよりも1人多い16名です。

先生一人あたりが見る生徒の数が少ない事自体が、小規模校のメリットの一つだと思います。そのあたり具体的にどういう良さがあるのか教えていただけますか?

大瀬:今、少なくて児童1人で授業してます。多くて3人、複式でも4人で授業をしていますので、非常に細かいところまで面倒がみれるということ。

それから、小中一緒なので、小学校に中学校の教員がいて授業ができます。いわゆる中1ギャップというものを解消するために小学校の5年、6年については、教科が限られていますが、中学校の教員が小学校の授業をします。現在やっているのは算数、理科、社会です。

これによって中学校に入って来た時にスムーズに移行ができるというメリットがありますね。
杉沢小学校5年生の授業
小学5年生の社会科の授業 教えているのは中学校の先生

それ以外に例えば大きな学校だと、ついていけないということで学校に行きたくないということが、ままあるかと思うのですが、杉沢小中学校ではいかがでしょう?

大瀬:それは現在のところほぼ無いですね。ほぼというよりも全く無いと認識しています。普通あるんですけどね。必ずあるんですけど、皆、兄弟のように生活していますから、現在のところそれは無いですね。この先、当然のように出てくる可能性はありますけれども。今は認識していないです。

ちなみに今後、杉沢小中学校の生徒数はどのように推移するのでしょうか?

大瀬:実は、今年度から3年間、小学校の新入生がいません。卒業する子たちがいなくなりますから、どんどん人数が減っていて、来年度は小中合わせて12人ですね。職員数は変わらない予定です。再来年度は9人になります。職員が3人減りますけれども、先ほど言ったように、子どもの数より職員の数が多い状態は続きます。

子どもは15人ですが、運動会には地域の方が150人ぐらい来ます

こういった地域の学校。単に学校がここにあるというだけでなくて、地域の人達にとってはひとつの活動拠点という意味合いがあると思うのですが、生徒数がこれだけ減ってきますと存続が心配です。

大瀬:人数が少ないからということで、すぐに統廃合ということは現在のところ町当局は考えていないようです。町中心部からの距離的なこともあります。

また、地域の学校ということで言うと、運動会は地域の地区別運動会も兼ねているので、子どもは15人ですが、地域の方が150人ぐらい来ます。ですから非常に盛り上がりのある運動会になります。

文化祭についても、昨年度から地域の方の出番も作って、地域の方にも出ていただています。それから、「なにゃどやら」も復活させました。地域の方々、おじいちゃん、おばあちゃんが嬉しそうに踊ってましたね。来年度以降もこれは続けていくというつもりです。地域の行事として学校行事を位置づけていきたいと考えています。

杉沢小中というのは、冬ですと町の中心部から30分ほど入った山深いところにあります。今回のインタビューは三戸町に移住する人を呼びたいというコンセプトのもとに作っているウェブサイトに掲載させていただきます。校長先生は弘前市の出身で、あまり県南地域の山間部は馴染みがなかったと思うのですが、杉沢に来てみて、どのような印象を持ちましたか?また、来てみて驚いたことなどはありますか?

大瀬:私は、実は正直驚かなかったんです。
津軽地方の岩木山の麓の小中学校に勤務して、私自身も複式学級の担任をしたことがありますから。

私が担任していたのは5人と3人で8人の複式。最後は3人のクラスを受け持っていました。地域的にも似たような状態なので、本当にそれほど驚かなかったです。

へき地の小規模校は、小規模校としての非常に良い面があるので、それを活かしていきたいな、と思いました。さっきお話しましたように、大きい学校だとあんまり手をかけられないような子どもでも、手をかけられますから。そして現に成果も上がっていますので。そう感じましたね。
杉沢小中学校
山の中にモダンな校舎 杉沢小中学校を近くの高台から

雇用も若干あります。地域の方も良くしてくれます。

三戸町の移住定住者を増やしたいと考えた時に、杉沢地区は、特に首都圏等の人がイメージする田舎、里山の姿が残っている場所だと思います。実際に移住者が来た場合に、どんな希望があり、また、どんな課題があるとお感じですか?

大瀬:結局、仕事と住む場所だと思うんです。
正直かなり仕事については厳しいと思うんです。
ただし、大規模農家が多いので、そこでの仕事はあるかなあと思っています。この山の中ですけれども、ものすごい大規模農家が多いです。

それから養豚場とかもありますから、雇用も若干ありますので、そういう面ではいいと思いますね。

あと、住む場所についてもたぶん空いてる場所もありますし、地域の方もよくしてくれるはずですので、最初たいへんでしょうけど慣れちゃえば住みやすい場所だと思います。

ただ首都圏の方であれば、冬の雪は気になるところだと思います。
これも慣れですから、大丈夫だと思います。

車は絶対に必要な場所ですよね。交通の便は悪いですからね。

大瀬:バスが1日何本かあるだけですからね。町内は100円で行きますけど。
車がないと厳しいですね。四駆ですね。FFで学校に来れなくなった教員がいますから一人。

校長先生は三戸町に実際にお住まいなので、三戸町のこんなところはいいんじゃないか、というところがありましたら教えていただけますか?

大瀬:三戸と聞いた時に、単身赴任なので、ちょっと生活が大変かなと思ったんです。
でも買い物に関してはまったく不自由していませんね。

大きい物は八戸にいったり、自宅が弘前なので弘前で買いますが、あとは二戸、岩手県もすぐそばなので、買い物とかはまったく不自由していません。交通の便も三戸に駅がありますから電車で動くときもあります。

人口一万程度の町なんですけど、そういう面では同じぐらいの規模の他の地域よりは住みやすいかなあと感じています。

地域と一緒にやっていきたいなあと考えています

杉沢小中学校に赴任していらしてから、地域の方との交流で印象深いことは有りますか?

大瀬:運動会や文化祭以外にも、敬老会に子どもたちが出て行って出し物をやるんです。

あと地域の会合ですね。これに呼んでいただきます。たとえば消防団の観閲式の反省会だとか、町内会の総会も私にも声がかかって、まあ、早い話、そのあと飲むんですけでも。非常に地域の方とお酒を飲む機会が多いです。

そしていろんなお話を聞いて、例えば私が赴任してすぐ敬老会であるおばあちゃんが言ったのが「運動会に行きたかったんだけど、ちょうど田植えの時期と重なっていたから行けなかった」と、とても残念だったという話しだったので、次の年、今年度ですが、ずらしました。運動会を。なるべく多くの人が来れるように。

そういう情報もすぐに入りますし、そういう意味で、地域の方にすごく支えられている学校なので、地域と一緒にやっていきたいなあと考えています。

杉沢地域で、校長先生が一番お好きな季節はいつですか?

大瀬:季節はみんな好きですけど、やっぱり春ですね。
赴任してきた時に、ああいいところだな、と思いましたね。

冬は冬で雪があって、そんなに多くなくて、これはこれで好きですなんですけど。

杉沢小中学校の写真・動画をご覧いただけます

杉沢小中学校を訪問した時に撮影した写真や動画を、こちらのページでご覧いただけます。

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