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おんでニャさいと

元鉄道マン・Uターンした若手農業人の本音を聞く。(農家の1年、農家の1日)

佐々木 一也
佐々木農園

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プロフィール

佐々木農園さんにうかがったのは、早咲きの梅がほころび始め、三戸もやっと春らしさを感じるようになった3月15日。庭先ではお母様がもみ殻くん炭を作っていました。お聞きするまで何をしているのかわかりませんでしたけど...(農家でなければ三戸町民でもこんなものです。)

お話しを聞いたのは、佐々木一也さん。27歳の若き農業人です。
18歳の時に就職のため上京。小田急電鉄に勤務。約5年の勤務の後、実家の農業を継ぐべく三戸町にUターンして今に至ります。

ご本人もおっしゃっていましたが、小田急電鉄ほどの大企業ですから、勤務し続けていれば食いっぱぐれはなかったはずです。その職を辞して三戸町に戻ってきた理由、そして農業に従事して3年。今何を思い、これからに何を思うのか?

佐々木さんの飾らない本音トークにおんでにゃさいと取材班も爆笑しながらのインタビューでした。何度「これ、サイトにのっけていいですか?」って聞いたことでしょう。。

ご自宅でのインタビューに続いて、りんご畑で剪定(せんてい)作業をするところにもおじゃましました。仕事の現場を持っている人って、現場に行くと雰囲気変わりますよね?農家さんは畑に行くと表情が柔らかく、でも引き締まります。つまり、いい顔になるんです。これ、工事現場でも感じました。

ご本人は「俺みたいな経験が少ない人間があれこれしゃべっていいのかな?」と謙遜していましたが、試行錯誤して、そのうえで得た信念を感じさせるお話しを聞け、そして見事な枝切の手さばきを見せていただきました。(畑でのお話しはまた今度)

少し長いインタビューになりましたが、若手農業人のリアルな思考と、生活をちょっとのぞいてみましょう。

佐々木さん、今度は畑でブレイクダンスお願いします!

もみ殻くん炭作り
もみ殻くん炭を作っていました

農業を継ごうという気持ちは、限りなくゼロでした

高校を出て東京に行く頃には三戸のことをどのように感じていましたか?

佐々木 :まったくなにも感じてなかったです。自分のことしか考えてなかったです。
もう東京しか考えてなかったです。高校生の頃ってそうなんじゃないですかね。

高校を卒業する頃は農業を継ごうという気持ちはありましたか?

佐々木 :いや、まったく.. ゼロです。限りなくゼロですね。

他に夢はありましたか?

佐々木 :若いころは現実を見てなかったんで、音楽をやりたいと思っていて..

音楽で食べていこうと考えていたんですね?

佐々木 :そうですね。工業高校を卒業して鉄道会社に務めたんですけど、鉄道会社に勤めるっていいうのはいやいやっていうか、適当に面接したら受かっちゃったんですよね。

入社当時は2、3年したらやめようかなあ、という甘い考えだったんですけど、会社に入って2、3年すると現実が見えてくるじゃないですか?こんなの音楽なんてやってる場合じゃないとぞ、と。

将来を考えるターニングポイントがやってきたのですね?

佐々木 :働いて4年目ぐらいに兄貴が結婚して、兄貴も転職したんですよ。そんなことがあって、農業やってるのは親父と母ちゃんしかいなかったんで、家どうなるのかなあ?と思うようになりましたね。兄貴も家に住まなくなっていたし。

ご兄弟がいらっしゃるのですね?

佐々木 :3人兄弟です。自分がいちばん下っ端なんですけど、長男が宮城の方で単身赴任してて、2番めが黒石で働いています。

とは言え、すぐに実家の農業を継ぐと決断はできないですよね?

佐々木 :ずっともやもやしていましたね。きっかけは働いて5年目です。職場では5年目に昇格試験があるのですが、それに受かると仕事の重みが増えて、辞めるにやめられなくなってしまうし、「今しかねえ!やめよう!」という感じで辞めました。

東京に未練は?

佐々木 :ないです。遊びつくした感じです。クラブとかも行きまくっていたんですけど疲れました。

実は朝型なんですよね。午前0時を過ぎると具合が悪くなってしまうんです。電気工事の業務だったのですが、終電から始発までの間にやらなくちゃいけない。夜勤が多かったんですね。これも会社をやめた理由のひとつです。

会社をやめて帰ってくる時に、こちらでの仕事には当てはあったのですか?

佐々木 :いいえ。なんとかなるんじゃね?という感じでした。
失業給付が出ている期間は畑を手伝いながら、いろんなバイトをかけもちしてました。バイトは今でもめちゃくちゃ掛け持ちしてます。本業は農業なんですが、ホントいろいろやっています。

千葉県から嫁いでいらした奥様。困っていることは?

立ち入ったことですが、ご結婚はされてますよね?

佐々木 :はい。

奥様は関東の方とお聞きしましたが?

佐々木 :そうですね。千葉ですね。

奥様は三戸に来ることに不安を感じてはいませんでしたか?佐々木さんが心配したこととか。

佐々木 :妻の家も、もともと畜産をやっていたっぽいんですよ。おばあちゃんたちが。お父さんは会社員なんですけど。

はじめから本人も「大丈夫だと思うんだけど」って言ってましたね。
はじめて畑をやる人じゃないから、俺もそこまでそこまで心配はしなかったですね。

実際に来てみていかがですか?なにか困っていることなどはありませんか?

佐々木 :やっぱり…親と一緒に住むことに難しさを感じることはありますよね。たぶんどこの家もそうだと思うんですけども。
俺と二人っきりだと、多分なにも問題はないです。ただ、親とかおばあちゃんとかいると、やはりね。

あと、うちが本家なので親戚が来るんですよ、やっぱり。そういうところに負担を感じているかもしれないな?というのはあります。

でも、それは関東からお嫁さんに来たから、ではなくて、実家に同居する場合にはどこでもあることですよね?

佐々木 :そうです。だから、そこはあきらめてくれ!ということで。申し訳ないけど。

三戸については不安とか心配のほうが多いですね

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18歳の時、東京に出て行く時にはなにも思わなかった三戸。一度都会で生活をして戻ってきてからは、なにか変化はありますか?

佐々木 :んー、んー、んー、んー、そうですねぇ
昔に比べれば愛着はあります。やっぱり自分、住んでいるので。

ただ、他の町よりも優れているところが見えないです。
例えば、りんごといったら弘前だし、さくらんぼといったら名川だし、人口も少ないし、城山も去年ぜんぜん桜なかったから。

どうするんだろ?と思って。俺ら50代になった時どうすんの?

だって今、学校のクラスもすごい少ないですよね?三戸高校も定員割れしてるんですよね?70人募集して40人ぐらいしか応募がないっていう話を聞いて、三高でそれだったらまじやべえじゃん!って思って。

むしろ不安とか心配のほうが多いですね。

何かしなきゃとか、何かしようとは思いますか?

佐々木 :なにかしようにも、やっぱ、村のしがらみがありますから…。
ここは泉山っていうところなんですけど、ここは組合という組織があるんですよ。自分はまだこっちに戻ってきて間がないし、若いので、そこまで組合の仕事を与えられていません。

でも、30歳をこして、そこそこ畑の仕事を覚えてくると組合の仕事もやらなくちゃいけません。それで自分の身動きがとれなくなるんですよね。

みんな組合のなかに役割があって、自分の畑以外の仕事も増えてくるんですよね。それがあるから何かをしようと思っても難しい。

農家はどこも自分の畑だけをやっていれば良いというわけではないんですよね。

組合に入ってやっているからうまくいっている部分もありますものね?

佐々木 :そうですそうです。
だから、しょうがないですね。

ただ、今、俺の同年代というか40代から下の農家は泉山で5〜7人なんですよ。年配が多いんですよ、組合の人たち。将来、その5~7人で俺ら組合をまわさなきゃないのかな?って考えると怖いですよね。

畑で食っていくのはキツイです

そんなに減っているんですか?

佐々木 :めちゃめちゃ減ってますね。家を継ぐ人が少ないです。
やっぱり畑で食っていくのがキツイので。サラリーマンとか、人の下について働く。そっちのほうが安定しているし休みもあるし。

泉山はまだ多いほうだと思いますよ。

じゃあ、お父さん世代から代替わりをしたら組合自体もキツイぞと?

佐々木 :キツイですね。あと10年20年したらどうなるんだろう?って感じですね。

農家を継ぐ人を増やすよい手立てはないですかね?

増えないでしょうね。だって、キツイっすよ、本当に。

キツイですか?農家は。

佐々木 :キツイです。キツイです。

以前に「農業をやるのはギャンブルですよ、ギャンブラーですよ」と、おっしゃってましたが、それはやっぱり農業は安定しないということなのですか?

佐々木 :安定しないです。りんごに関して言えば、今年は南部市場は高いんです。去年もまあまあ高かった。でも、何年か前には、親父とか母ちゃんが「すげえ安くて話になんねえ」って言ってました。同じ品質のものをつくっても、収入が安定しないんですよ。

作っているのはりんごとさくらんぼ

農家ドリームはないんですか?一撃決まるみたいな。

佐々木 :いやあ、今全部、親父の名前でやってるんですよ。親父が定年したら全部をあずけてくれるみたいな流れなんですけど。俺、全部を預けてもらわないとやる気がでない人で。

ただ、去年というか今年、りんごの賞をとりました!そっからやる気がわきましたね。
はやく渡して欲しいですね。自分に収入が入ってこないんで。モチベーションあがらないですよ。ありえないっすよ。

つくっているのは主軸はりんごですか?

佐々木 :「りんご」と「さくらんぼ」です。と「ポップコーン」ですね。今年は種を去年の2倍買いました。普通の野菜の種みたいに売ってるんですよ。ポップコーン用とうもろこしの種、っていう感じで。

それ、可能性を感じますね?売り方ひとつ、みたいな。

佐々木 :俺も、そこに可能性を感じてるんですよ。ポップコーンドリーム!

りんごの品種はサンふじが主力?

佐々木 :そうですね。ふじですね。いろんな品種に比べて品質がぶれないんですよ。

ほかは?

佐々木 :うちはそんなにやってないですよ。王林と金星。去年から収穫し始めたのが群馬名月。たぶん、今年シナノゴールドかな?あと、シナノスイートは今年苗木を買って、はるかも今年植えようかなって。

あとは、「わせふじ」とか「とき」とか。

まとまらないと、なかなか地域のブランドができないですね

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単純な興味でお伺いするのですが、佐々木さんの場合、りんごを買ってくれる個人のお客さん。いわばエンドユーザーのことを思い浮かべてりんごを作りますか?

佐々木 :うーん…
むずいっすね。。

例えば首都圏なんかで、りんごを箱買いする人はいないじゃないですか?

佐々木 :いない、いない。

りんごって、スーパーで1個、2個買うものなんですよね?

佐々木 :そうですね、食べきれる数を買うものですね。

でも、生産者としては箱で売りたいじゃないですか?消費者とのこの隙間を埋めることができないものか?と考えちゃうんですよね。ま、だからこそ市場に出したり、仲介業者に売るのだとは思うのですけど。。農家から直接バラで売ってもらえたら消費者としては嬉しいと思います。

佐々木 :東北から外でないと難しいでしょうね。東北はどうししても青森とつながってる。青森というとどうしても弘前から買う人が多いですし。

最近弘前のりんごもおいしいんですよね。

実は、三戸のほうがおいしいって言いますものね?

佐々木 :そうなんですよ。俺もそう思ってました。でも、最近弘前のりんごを食ったんですけど悪くないです。
向こうも農家が減ってきているって言いますけど、こっちほどじゃないし。

ブランドの強みがありますよね?

佐々木 :そうなんですよね。向こうは農家が結束してるんですよね。こういう作り方をしましょうと言ったら全員がそうするんですよ。

こっちも、泉山だったら泉山でガッと固まるといいんですけど、それがなかなか難しい。それがまた悩ましい種ですね。

農家個別だとキツイですよね?

佐々木 :そうなんですよ。

まとまらないと、なかなか地域のブランドができないです。泉山だけじゃなく、三戸全体として。
でも、梅内(うめない)のほうは紅玉(こうぎょく)をバーっと作っているのでブランドになっていると思うし。。泉山もまとまって同じ品種を、同じやり方で作る、まとまって販売するみたいなことをしてみたいですね。

泉山は飲み会とか多くて結束は固いと思うんですよ。ただ実際のりんごでどのように利益を上げていくか?という考え方、方法は今のところ家によってまちまちですね。

販路もそれぞれの農家が作っているのですか?

佐々木 :私たちは、まず南部市場に出すか、組合の東京の市場送りに出すか、の基本的には二択になると思うんですよね。それ以外は自分が持っているお客さんなのですが、それはそこまで多くないと思います。

今年は南部市場はりんごの値段が高いんですよ。だから皆、南部市場に出してほしいというのが組合の意向。でも今まで東京送りの付き合いがあるし、過去には東京送りのほうが高かった時期もあったので、そっちのほうも出して欲しいとも言われています。

でもでも今年は南部市場が高いから、やっぱり南部市場に出すみたいなことになっていますね。東京市場には今年はあまり出荷できていないです。難しいですよね。

直接の販路はそんなにない?

佐々木 :ないと思いますよ。ほぼないと思うんですよ。

飲食店との契約とかは?

佐々木 :いや、ないと思います。

スーパーなどは?

佐々木 :俺の場合は産直(道の駅さんのへ)になります。
スーパーに出している人は何人かはいますね。マックスバリュとか八戸のヨコマチストアに出している人は何人かはいると思うんですけど、でも、一人二人だと思います。

全国に販路を広げたいですね?

佐々木 :そうですね。仲介を挟まないでもっていければ一番いいなあとは思います。それが理想ですけどね。。

ただ、そうやるにはどうしても宣伝が必要じゃないですか?そこですよね。りんごを収穫して、一番高く売れるのが12月なんです。贈答用が一番売れる時期です。

でもその時期は、みんな収穫して良いりんご、悪いりんごって選ぶので手一杯。かつ、そこで宣伝しないと売れないし。というむずいとこなんですよね。

うちのりんごの味はぶれない!

佐々木さんのりんごのセールスポイントは?

佐々木 :うーん…難しいですねぇ。
皆なんて答えるんですか?自分の家のりんごの特徴とかを。

あ、賞をとりました!りんごのみの判定というか、いいりんごを32個出して、それの中では県南地区で銀賞ですね。それがりんご品評会っていうやつです。

もうひとつ、畑の品評会もあるんですよ。自分が仕立てた矮化(わいか)っていう種類の木なかで県で2位ですね。特別奨励賞ってやつをもらって今年。

それは自分の畑で出品したんですけど、市場に出しているのは親父の名前なのでちょっと、はやく渡して欲しいですね。(笑)

あ!うちほうはぶれないです!味は。基本ぶれないです!

うちは産直のなかで一番おいしいさくらんぼだって言われてます

佐々木 :あ!うちは産直のなかで一番おいしいさくらんぼだって言われてます。はい。

俺は自信あるから値段を高く出すんです。ほかの人結構安いんですよ。
で、「なんでこの人高いの?」ってなるじゃないですか?だから俺、試食を出したんですよ。「この味ですから!」って。みーんな、俺の試食食って「あーおいしい」って言うのに、安いやつ買うんですよね。全然味が違うのに。

それがすっごいムカつくんですよね。

たぶん俺のさくらんぼの味を想像して安いの買うんでしょうけど、全然違うんですよ。酸っぱいですよ本当に、他のは。

去年、後半はもうイライラしてきて、さくらんぼの箱に「絶対美味しいです」って付箋を貼って出しました。そしたら買ってくれたお客さんが、「付箋を見て気になって買ってみたら本当に美味しかった」ってリピーターになってくれて。でも、そういう人は買ってくれるひとの一割、二割しかいないんですよね..

 

1年のうち、ゆっくりできるのは1月の数週間だけ

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名久井岳をのぞむりんご畑に枝切りをする佐々木さんを訪問

佐々木さんの農家としての1年の流れをざっくりと教えていただけますか?

佐々木 :1月から4月頭までは枝切りですね。

人を頼まないでやっているのですか?

佐々木 :うちは、頼んでないです。親父と俺だけで。

枝切、剪定ってかなり難しくないですか?

佐々木 :いやあ、むずいっす、むずいっす、むずいっす。

考えながら切る感じ?

佐々木 :いやあ、めちゃめちゃ考え、あー、どうだろう?
俺は、もうミスしてもいいからとりあえずこの1年こういう切り方をしましょうって決めますね。
で、来年、良いか悪いか見極めます。

去年まで俺、師匠っていうか従兄弟の人と一緒に切って学んでいたんです。
今年はどうしても自分の家の仕事が間に合わなくなってくるので、まず自分の畑の枝切を終わってから従兄弟の畑を手伝いに行こうかなと思って、自分一人で枝切りをやっていたんですけど。いやでも、難しいですね。

俺みたいな新参者がしゃべっていいのかな?絶対批判来る気がするんだけど。
だって、50代、60代の人が悩んでいるのを、俺が「こうこうこうで」なんて言ったらカチンと来ないかな?大丈夫かな?

剪定の次は?

佐々木 :次が、今年も暖かいからりんごも花が咲くのが早いと思うんで…

5月の初旬頃でしょうか?

佐々木 :いや、多分4月後半から咲くと思うんですよ。
花が咲いたら、そこからりんごの花粉つけですね。

あとは、その間に野菜の苗の植え付けとかしますね。

あ!あと田んぼだ!
田んぼの苗代をやって.. 苗代を作り始めるのっていつだっけかな?5月かな?

さくらんぼも育ってきますよね?6月後半から収穫ですか?

佐々木 :5月後半から「紅さやか」っていう一番早い品種ができますね。5月後半からもう収穫です。
だから5月中にさくらんぼの葉っぱをとるとか、りんごの花摘みというか、実をひとつにする作業が入ってきます。

6月はずっとさくらんぼを収穫して。
7月からは、りんごの実すぐりかな。実すぐりやって9月から葉とりが始まりますね。
9月の後半になると「わせふじ」の収穫が始まりますね。だから葉取りしながら収穫みたいな感じですね。

お盆までは摘果ですね?

佐々木 :その間にうちでは「恋空」という夏の林檎を作ってるんですよ。その収穫にも入りますね。

そのりんごの花が咲く時期は、ほかのりんごと同じなのですか?

佐々木 :花はあんまりずれないですね。2、3週はぶれるかもしれないですけど、収穫の時期は全然違うんで、実すぐりとかも前倒しでやっていくって感じですね。もういろいろ、あっちいったりこっちいったりで、忙しいです。

夏のりんごを出しているのは主に市場なのですか?

佐々木 :俺は産直が多いかな、割合は。夏のりんごはお盆のお供え物によく売れます。
恋空に関しては食べてもそんなに酸っぱくない。酸っぱいんですけども許せる範囲です。

恋空の色は?

佐々木 :赤い。
それと「祝い」という青い夏りんごも作っています。だから2色、青いのと赤いやつ。それでお供えすればいいんじゃないんですか?って感じで売りだしてます。

9月以降は葉っぱをとって、収穫しての繰り返しですね。

収穫は11月いっぱいですか?

佐々木 :ふじは11月いっぱいかかりますね。

収穫したら共選場にもっていくのですか?

佐々木 :いえ、うちは全部家でやります。
一回、畑で選果するんですよ。贈答用、色が白い、中間、みたいな感じで。
傷なども畑でチェックして、選んで、贈答用はすぐに売っちゃいますから冷蔵庫にいれないで家で保存します。

あとは後々、今ぐらいの時期(3月)に市場に出そうかなというのは全部冷蔵庫に入れていますね。

収穫自体は、うちは11月でとり切りますね。
選果して売るものは売る。贈答用から売っていく感じですね。

12月に入ると少しはほっとできるという感じですか?

佐々木 :そうすね。でも俺の場合は12月中旬からバイトが始まりますけど。。
12月中旬からはどこの農家も落ち着きますね。普通の農家はゆっくりと年越しをしていると思います。

俺は1月の1週目まではずっと八食センターでバイトしていて、それ以降は、自分も休みなく働いていたんで、ゆっくりします。1週間ぐらいぼーっとしてから枝切りを始めますね。

ゆっくりできる時間は1年のなかにそんなにないんですね?

佐々木 :そうですね。自分は1月だけですかね。お盆も八食センターでアルバイトに入るし。暇なときにバイトを入れているんで、やっぱり。

さくらんぼが一番きつい

一番忙しいのはやっぱり収穫期ですか?

佐々木 :さくらんぼの収穫とりんごの収穫ですね。さくらんぼが一番きついかな。

さくらんぼは朝というか午前中にとらないと品質が悪くなるんですよね。涼しいうちにとらないと実がぷよぷよになっちゃうんですよ。あんまり触ってもぷよぷよになっちゃうし。めっちゃ神経使うんですよ。しかも規格に合うように穴を通さないと粒が揃わないので。それがちょっとだるいですね。

収穫の時期は朝何時頃から作業をしているのですか?

佐々木 :朝5時ですね。5時から畑でとってます。
午後は、午前中にとったさくらんぼを穴に入れて選別してって感じですね。で、農協に出したりします。

結構時間はかかりますよ。でも、農協や市場に出す時間が決まっているのでそれに合わせています。

りんごよりも手間がかかるのですか?

佐々木 :さくらんぼは手間ですね。保存がきかないというのが一番。収穫してから保存が全然きかないから。
りんごは余裕で日持ちするんですけど、さくらんぼはちょっと… しかも暑い時期なのでキツイですね。

でも、やるってことは?

佐々木 :さくらんぼは儲かるっすね。さくらんぼはやっぱ単価が高いから。場所取らないし軽いし。
さくらんぼは栽培用のハウスをかけるので、そのハウスの管理がたいへんです。

ハウスは毎年、外して、かけて、とやっているのですか?

佐々木 :そうじゃないと土などに問題が出ます。水、雨をあててあげないと。
屋根をかけてからも乾燥する時期だと、木に水をバーっとかけますね。そうしないと実が太らないんです。
さくらんぼは手間っすね。本当に。

手間かけた分の恩恵は貰わないといけないですね?

佐々木 :そうなんですよ!さくらんぼはそうですよ!あれ、面倒くさいですもん!
すーごいデリケートだから!

 

三戸町に移住して農業を始めるなら野菜。果樹はダメ!

移住してくる人の中には農業を始めることを考える人もいると思うのですが?どうですか?

佐々木 :趣味だったらいいと思いますよ。仕事には、うーん…キツイんじゃないですか?

うちはもともとあったので畑も、植えている木も。全部一からやったってわけじゃないから、一番最初のお金はかかってないんですよ。

こっちに来た人が新規にやるとしたら、畑を探して、耕さなきゃならない。
畑の土の具合にもよると思うんですけど、結構、肥料を降らないとダメだと思うんですよ。

まず、果樹は勧めないです。果樹はダメ、ぜったい!
やるなら野菜。野菜か、栗とか柿とか、手間がかからないもの。それだったらいいと思います。

りんご、桃、さくらんぼ、プラムなどは絶対すすめないですね。
初期投資もかかるし、薬代もかかるし。。

やっぱり、始めるなら野菜ですね…
トマトなんか儲かるって話を聞いているんです。トマトいいんじゃないんですかね?

出荷している人はハウスが多いですね?

佐々木 :ハウスですね。甘いですね。ハウスのほうが全然甘いです。露地よりも全然あまい!やっぱ割れますね雨にあたると。収量も関係してくるし。。

おいしいですよね?「三戸のトマト結構うめえんじゃないの?」って思うんですよ!
ハズレは食ったことがないかなと思います。

佐々木さんは今現在はハウス栽培はしているのですか?

佐々木 :自分のところはないですね。庭先の畑にこれからいろいろ野菜を植えていくんですけど、簡易的な屋根みたいなのを去年からやり始めたんですが、いいですね!苗木が持ちました。去年に比べて。

将来的には施設園芸にも取り組んでいく予定はありますか?

佐々木 :うーん。今後の流れ次第ですね。ただ自分は野菜に特化した仕事をしていないから、ちょっと知識が浅すぎて怖いですね。

とりあえず、りんごですね。せっかく賞をとったので。
来年もとれるように維持するかなあ、って感じですね。

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佐々木さん家のこたつは昔ながらの囲炉裏のこたつ。これにあたりながらのインタビューでした。

インタビューを終わって

長いインタビュー記事になってしまいましたが、若手の農家、佐々木さんの本音が聞けた良いインタビューだったと思います。今回一の爆笑となった部分は、掲載するか迷った挙句にカットしてしまいました。ちょっと載せられない…

佐々木さんの農園では、農業体験ができます。
「まじめに農業を体験してみたい方なら大歓迎ですよ」とのことです。

お試し暮らしで三戸にお越しの方はぜひお申し込みくださいね。
これから農業を始めてみたい方には、役に立つ、ここには載せられない農家の本音が聞けるかも、です。

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おんでにゃサイト

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